‘薬草辞典’ カテゴリーのアーカイブ

南天実

2013/01/11

漢方の南天「寒の内」で、今日も寒いですね。

写真は、妻の実家にある「南天」です。

「南天」はメギ科ナンテン属の常緑低木で、ナンテンが「難転」、すなわち「難を転じて福となす」に通じることから、縁起のよい木として愛されてきました。

秋冬に赤熟する「南天の実」は、食べ物の少ない冬には鳥にすぐ食べられてしまいます。

 

 

 

漢方の南天実また「南天を庭に植えれば、火災を避けられる」と言われており、江戸時代にはどこの家にも南天が「火災よけ」として植えられ、さらには「魔よけ」として玄関前にも植えられるようになったそうです。

薬学的には、「南天の実」には鎮咳作用があります。

テレビCMの「南天のど飴」が有名ですね。

 

 

 

タツノオトシゴ

2012/01/12

漢方のたつのおとしご今年の干支は辰ですね。当店にも龍がいることに気が付きました。いつもは棚の隅にある『タツノオトシゴ』です。漢方ではとっても重要な動物性生薬なのですよ。

水族館で『タツノオトシゴ』を見ることはありますが、薬の原料としての『タツノオトシゴ』を知っておられる方はあまりないと思いますのでご紹介しますね。

漢方薬では『タツノオトシゴ』のことを『海馬(かいば)』と言い、難産、強壮などに用いられます。又鎮痛薬として腹痛、打撲傷の治療にも使われます。私の父はリウマチにも使っていました。患者さんはよく効くと喜んでおられました。

漢方では普段口にしないものが薬として使われている事が多いです。私もびっくりすることがあります。又そういった動物性生薬を少しずつ紹介していきたと思います。お楽しみに!!

 

 

甘草 (カンゾウ)

2011/10/29

漢方の甘草『甘草は味甘平、緩和を主として逆をめぐらす効あり、逆とは正に反する事なり、めぐるとは元に戻る事なり、故によく厥を復し熱を消し痛を和らげ煩を治す。』(荒木性次著 新古方薬嚢より)

 

マメ科の甘草の根が薬用として使われています。名前の通り味は甘く、甘い味には緩和の効があります。甘草は多くの漢方薬に配合されており、症状の緩和、諸薬の調和に用いられます。

 

芍薬 (シャクヤク)

2011/10/28

漢方の芍薬(花)漢方の芍薬

 

 

 

 

 

 

 

 

芍薬は味苦平。

『薬徴では結実して拘攣するを主治し傍ら腹痛、頭痛、身体不仁、疼痛、腹満、咳逆、下痢、腫瘍を治すと。ボク日く結実とは凝りの事なり、拘攣とは引かれ引きつらるるを謂ふなり、芍薬はよくたるみを引きしめ痛みを除くの効あり、結実も拘攣も弛みより来るものと見るべし。』(荒木性次著 新古方薬嚢より)

キンポウゲ科の多年草の芍薬は「立てば芍薬、座れば牡丹、動く姿は百合の花」といわれるように、とても可憐な花が咲きます。そして根が薬用として使われます。芍薬は陰気を益し、血を補い、筋肉の凝りを緩める働きがあります。血を補うことから婦人薬にもよく配合され、また最近では足の引きつりにもよく使われます。

 

桂枝 (ケイシ)

2011/10/27

漢方の桂枝『桂枝は味辛温、汗を発し表を調ふ、又衝逆を主どると謂はる、衝逆とは下から上へつきあぐる勢ひを云ふ、動悸、頭痛、息切れ、肩のはり等此衝逆より生ずる者あり、表の陽気虚する時はよく此衝逆を発す、桂枝よく表を救ふ、故に斯く称するものなるべし。又山椒の毒を解すに用ひらる。』(荒木性次著 新古方薬嚢より)

 

桂枝はクスノキ科の常緑高木の肉桂の皮のことです。

ニッキ、シナモンとしてお料理にも使われます。とてもよい香りで、きな粉たっぷりの京都名物「八つ橋」が思い浮かびますね。

漢方薬では、桂枝は汗を出させ気をめぐらせる発表剤として使われます。

人間の体表面には気(生体エネルギー)が流れおり、気によって身体の機能が維持されていると漢方医学では考えます。冷たい風などにあたると体表面の気の流れが阻害され、発熱・悪寒など風邪の症状を引き起こします。そして気は上にのぼる性質があるので、衝逆(のぼせ)をおこすのです。

桂枝で汗を出させて、体表面を調えて気の流れをよくするのです。

 

 

 

 

テスト薬草辞典

2011/08/18

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