桂枝 (ケイシ)

2011/10/27

漢方の桂枝『桂枝は味辛温、汗を発し表を調ふ、又衝逆を主どると謂はる、衝逆とは下から上へつきあぐる勢ひを云ふ、動悸、頭痛、息切れ、肩のはり等此衝逆より生ずる者あり、表の陽気虚する時はよく此衝逆を発す、桂枝よく表を救ふ、故に斯く称するものなるべし。又山椒の毒を解すに用ひらる。』(荒木性次著 新古方薬嚢より)

 

桂枝はクスノキ科の常緑高木の肉桂の皮のことです。

ニッキ、シナモンとしてお料理にも使われます。とてもよい香りで、きな粉たっぷりの京都名物「八つ橋」が思い浮かびますね。

漢方薬では、桂枝は汗を出させ気をめぐらせる発表剤として使われます。

人間の体表面には気(生体エネルギー)が流れおり、気によって身体の機能が維持されていると漢方医学では考えます。冷たい風などにあたると体表面の気の流れが阻害され、発熱・悪寒など風邪の症状を引き起こします。そして気は上にのぼる性質があるので、衝逆(のぼせ)をおこすのです。

桂枝で汗を出させて、体表面を調えて気の流れをよくするのです。

 

 

 

 

最近の投稿
月別記事
最近のコメント